“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第72回は、オーガニック&植物由来のラインナップを取り揃えるグローサリーストア｢大泉工場NISHIAZABU(オオイズミコウジョウニシアザブ)｣をピックアップ。

そのユニークな名前は、1917年に電動装置用品の製作を始めた創業者の名字を冠したもの。｢大泉工場NISHIAZABU｣は、現在も本社を構える埼玉県川口市と東京の中心部である西麻布を結ぶ場所であり、大泉工場の製品やサービスを提供する玄関口として2017年にオープン。元々、コンブチャを飲めるスタンドとして誕生したが、オーガニックやプラントベースをより本質的に深掘りしていきたいと、2020年に現在のグローサリーストアにリニューアルした。

お店自体の歴史こそ浅いが、母体となる大泉工場は“地球を笑顔で満たす”という企業理念を掲げ、“素敵な環境を創造する”活動をこれまでも継続してきた。中でも近年は、心と身体の環境作り、さらに持続可能な環境再生には社を挙げて注力している。そこには、養護施設での慈善活動を通して、子どものアレルギー問題を目の当たりにしたことが原動力になったのだという。プラントベースという新たな食のカルチャーを伝えていくこと、そして日本における新たなオーガニック市場を作りたいという想いが結実し、｢大泉工場NISHIAZABU｣のリニューアル敢行や、全国約90ヶ所に展開するコンブチャの自社ブランド｢_SHIP(シップ)｣の製造販売を手掛けるまでへと急成長を遂げたのである。

“地球に優しく”をコンセプトに掲げる｢大泉工場NISHIAZABU｣では、気軽にオーガニックやプラントベースに触れられるよう、イートイン、テイクアウト可能なフード商品を展開する。メニューは無農薬の国産野菜をふんだんに使用し、プラントベースの原材料のみで作られたもの。加えて、今月から8種類のフードメニューすべてをグルテンフリー化。これは小麦アレルギーやセリアック病、グルテン過敏症、ダイエットなどに対する多様なニーズを受けて実現したもので、小麦アレルギーを抱えている人たちはもちろん、がっつりとした食事を楽しみたいけどヘルシーな食生活を志向する方など、様々な要望に応えることが可能だ。フードメニューだけでなく、店頭で販売している野菜に関してもすべて無農薬にこだわるなど、安心、安全には十分な配慮を心掛けている。