NEW GENERATION, NEW WAVE
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メキシコ料理と日本料理の未知なる融合が生む,
ヴィーガン/グルテンフリーのモダンメキシカン。
LIFE STYLE May 16, 2022
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第48回は、日本の食材をふんだんに取り入れた新感覚のメキシコ料理を楽しめるメキシカンファインダイニング「RUBIA(ルビア)」をピックアップ。
近年、大規模な都市開発が進められる渋谷でも情緒溢れる街並みが色濃く残るスペイン坂にある「ルビア」は、2021年3月にオープン。タコスやワカモレ、セビーチェなどに代表されるメキシコ各地の郷土料理を、現地の伝統的な調理法を踏襲しつつ日本の食材を取り入れてイノベートした、モダンメキシカンが味わえるお店だ。店舗を運営するのは、国内外でDJ/アーティストとしても活躍するSARASA氏と、日本、メキシコ間の文化交流の架け橋的なプロジェクトを多数手掛けるエド・コバヤシ氏の両名。2016年にDJプレイのために訪れたメキシコで現地の文化や食事に惹かれたというSARASA氏は、現在、日本のタコス協会の代表理事を務めるだけでなく、同じ渋谷の道玄坂にあるメキシコ料理店「CASA DE SARASA(カサデサラサ)」を手掛けるなど、その分野におけるオーソリティのひとり。カジュアルな雰囲気の「カサデサラサ」に対し、「ルビア」は日本初のメキシコ料理のファインダイニングという触れ込み通り、タコスの具材に京野菜を取り入れたり、柚子胡椒を使ったソースなど、メキシコ料理と日本料理を巧みに融合したフュージョンスタイルが特徴だ。オープンわずか1年余りではあるが、創刊から21年の歴史を持つグルメガイド「東京最高のレストラン」の2022最新版に選出されるなど、舌の肥えたフーディーを中心に多くの注目を集めている。
ヴィーガン専門店ではない「ルビア」だが、今回紹介するメニューのように、ヴィーガン、ベジタリアン、グルテンフリーすべてに対応するメニューも存在する。そこには時代のニーズに合わせて幅広い人たちに「ルビア」の料理を楽しんで欲しいという想いに加え、メキシコ料理自体に菜食主義的な一面があるため、そういったメキシコ文化の多面性を伝えたいという願望も込められている。料理を通じて異国の知られざる一面を伝える作業は、選曲やミックスでストーリー性を演出し、楽曲に新たな魅力を吹き込むDJプレイとどこか相通ずるものがあるといったら、こじつけに聞こえるだろうか。それでも目の前にいるお客さんを喜ばせたいというサービス精神は、料理もDJも変わらないはずだ。
これらのヴィーガンメニューは、「ルビア」だけでなく、同じ建物の2階にあるミクソロジー&バリスタラウンジ「Tahona(タホナ)」でも味わえる。こちらでは、テキーラやメスカルを中心に、日本の食材を取り入れたオリジナルドリンクなどを提供する。ノンアルコールはもちろん、スイーツ類も豊富なので、「ルビア」で食事を楽しんだ後や、ティータイムの利用など、シチュエーションに応じて様々な使い方ができるのもポイント。加えて、「ルビア」、「タホナ」共に朝8時から営業しており、バラエティ豊かなタコス類はもちろん、メキシコ風の朝粥やコンチネンタルブレックファーストといった充実のラインナップは、出勤前のエネルギー補給や夜遊び後の朝食としてもおすすめだ。まだまだ馴染みのないメキシコの奥深き食文化を知る意味でも、ぜひ1度足を運んでみてはいかがだろうか。
東京都渋谷区宇田川町13-4 コクサイビルC館1階
TEL 050-3204-1744
rubia.co.jp