NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT JAN, 2025
環境保全,食糧危機対策,健康促進に寄与する,
“海のハーブ”海藻にこだわった食堂がオープン。
LIFE STYLE Aug 7, 2023
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第104回は、“海藻は海のハーブ”をコンセプトにした海藻がメインのポップアップ食堂「海のハーブ食堂 by 草原に海」をピックアップ。
東京、新宿にオープンした「海のハーブ食堂 by 草原に海」は、夜間は別の飲食店が営業しているスペースを間借りした期間限定(~10月30日まで)の食堂。お店を運営する「草原に海」は、海藻をテーマとした新たな事業を生み出すプラットフォームであり、今回の「海のハーブ食堂」が、当プロジェクトの記念すべき第1弾となる。「草原に海」では、北海道大学発のベンチャー企業をはじめとする各種研究機関やスタートアップ、料理家、クリエイター、生命科学者、建築家などのプロフェッショナルなチームや連携機関とともに、新しい試みに挑戦して地球環境保護や地域産業の活性化、人々の健康に役立つ事業の創出を目指す。
普段は全く異なるフィールドで活躍する専門家やプロを結び付けているものこそが海藻であり、その魅力を食だけではなく、ライフスタイル全般において伝えていきたいと彼らは語る。海藻は地球温暖化を防ぐ二酸化炭素の吸収や食料危機対策、海藻を餌とする魚が増えることで漁場の改善、さらに動物性食材に頼らない食事スタイルの普及など、様々な効果や恩恵が期待され、海外では海藻産業が注目を集め、関連事業のスタートアップも生まれているという。ただ、日本は世界の中でも海藻先進国でありながら、未だにその動きが見受けられない。そんな現状を受けて、「草原に海」では海藻の新しい魅力を生み出すことをコンセプトに掲げ、「海のハーブ食堂」を皮切りに、今後、サプリ、コスメ、エステ、体験や地域の観光コンテンツの開発へと繋げていきたいと目論む。
「海のハーブ食堂」では、お味噌汁の具や煮付けといった従来の海藻のイメージを変えるべく、寿司やスイーツといった意外性に富んだメニューを提供。海藻の持つ幅広い可能性を提示することで、カルシウムやマグネシウム、リン、食物繊維などの栄養素が豊富で、低カロリーという健康面での効果も知ってほしいのだという。お店で使用するのは函館産の真昆布やがごめ、岩手県宮古産のアカモク、青森県佐井村産のもずくなど、国内産にこだわった全国各地の逸品を厳選。海藻自体の繊細で滋味深い味わいを楽しむために、ヴィーガンのメニューで提供する。
海藻はフードメニュー以外にも使用。パウダー状に加工してブレンドしたハーブティーや梅のシロップと海藻を組み合わせたソーダ、ビタミンB、ビタミンC、カリウムなどが豊富なことから“海のパセリ”とも呼ばれる海藻「ダルス」を使ったブラウニーなどがラインナップ。「草原に海」のメンバーには、料理人のうすいはなこ氏やヴィーガン料理家の石尾萌衣が名を連ねており、プロならではの創意工夫が凝らされた様々な海藻メニューが堪能できる。
今回のポップアップ以降は、新業態の飲食店やオリジナル商品の販売、体験施設、国際イベントなど、海藻の魅力を伝える様々なプロジェクトが控えているという。今後の展開も含めて「草原に海」の活動からしばらく目が離せなくなりそうだ。
東京都新宿区歌舞伎町2丁目27番12号1階
営業時間:11:00〜18:00
定休日:月曜日
✴︎夜は「SAKE LAND KON」として別業態のお店になります。
✴︎空調のトラブルにより現在営業休止中。営業再開についてはホームページをご確認ください。
plainandsea.com