“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第101回は、兵庫県神戸市を拠点に、自社の製品を通してお米の新たな楽しみ方を発信するブランド｢田田田堂(たたたどう)｣をピックアップ。

2022年春に誕生した｢田田田堂｣は、“この国の風土がくれた贈りもの、お米をもっと自由に、おいしく、楽しく”を合言葉に、多くの人がまだ気付いていないお米の新たな楽しみ方をモノ、コトで発信するブランド。その背景には、日本国内における稲作衰退という深刻な現状がある。JA全農のデータによると、米農家は1970年をピークに減少を続け、2020年には最盛期の7割まで減っている。米食需要そのものの落ち込みに加え、農家の高齢化や後継者不足などが重なり、米の生産量も約50年間で4割以上減少しているという。そんな厳しい時代に｢田田田堂｣が目指すのは、稲作文化の持続可能性を応援すること。地域にしっかりと根差すことで、生産者との顔の見える関係を築き、米農家と消費者、そしてブランドが“三方よし”の繋がりになることを目指している。そのため、｢田田田堂｣では、お米を使ったタルトやティラミスをはじめ、米粉の焼き菓子やお米のジェラート、麹の甘酒などのオリジナル製品を展開。7月3日からは、地元兵庫県産のブランド米、有機山田錦を使った｢お米の麺｣の販売も開始した。

新商品となる｢お米の麺｣は、白米麺と玄米麺の2種類を用意。原料には、山田錦の生まれ故郷である兵庫県多可町にて、できるだけ環境に優しい農業に取り組んでいるパートナー生産者｢7代目藤岡農場｣の有機栽培米を使用。“酒米の王様”として知られる山田錦は、米粉に加工してもそのふくよかな旨味や風味を損なわないという性質を持つ。さらに食品添加物を一切使用せずに製造することで、アレルギーを抱える人やグルテンフリーを実践している人も含めて、誰もが安心して口にすることができる。そこには｢田田田堂｣が目指す“垣根のないおいしさを届ける”という想いが込められている。