NEW GENERATION, NEW WAVE
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石垣島初のライフスタイルホテルで堪能する,
島野菜を使った地産地消のヴィーガンメニュー。
LIFE STYLE Apr 17, 2023
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第89回は沖縄県石垣島にあるライフスタイルホテル「THIRD石垣島」をピックアップ。
国内有数のリゾート地、石垣島初のライフスタイルホテルとして2020年7月にオープンした「THIRD石垣島」。コンセプトに、“自分にとって心地よい場所に帰る”=「サードプレイス」を掲げ、ミレニアル層向けにデザインされた新興ホテルである。国内外から観光客が訪れる竹富島や西表島といった八重山諸島の各島々に繋がる石垣港離島ターミナルの目の前に位置し、繁華街へも徒歩1分という好立地もあり、レンタカーを使わずに石垣島内やアイランドホッピング(離島巡り)を楽しめるとあって、開業以来ホテルを訪れるゲストは引もきらない。こちらでは、沖縄や石垣の食材をふんだんに使った食事やアルコールを含むドリンクなどが宿泊費用に含まれるオールインクルーシブプランを採用しており、快適でリラックスしたホテルステイを満喫することができる。また、観光のみならず、心地よい海の風を感じるルーフトップテラスをはじめ、南国のオリジナルカクテルなどが楽しめるカフェバー、さらにアート、トラベル、カルチャーなど、約700冊の蔵書を誇るブックラウンジなどの様々な共有施設が充実しており、腰を落ち着けて仕事するワーケーションにもおすすめだ。
オフホワイトカラーを基調とするシンプルなデザインの客室に象徴されるように、上品でありながらカジュアルな雰囲気も人気の理由。今回紹介するヴィーガンメニューの誕生に関しても、ホテルに通底する自由で風通しのいいムードが大きく影響している。というのも、元々ホテルではヴィーガンに対応したメニューはなかったが、ひとりのアルバイトメンバーの一声がきっかけとなって2022年11月から限定的に提供をスタート。当然、ホテルの名前で提供するものだけに専属シェフの尽力もあったのだが、前述のアルバイトメンバーがメニュー開発から携わりたいと自ら志願したことや、彼女自身が抱いていた将来的にヴィーガン系のカフェを経営したいという想いを汲む形でグランドメニュー化が進んだのだという。そこには社員やアルバイトといった雇用形態に関係なく、ホテル/企業としてもスタッフの夢を応援したいという気持ちや、個々の成長に繋げて欲しいという考えがあり、その結果、晴れてオールインクルーシブメニューのラインナップにヴィーガン料理が加わったのである。ヴィーガンを志向するゲストにとっても食の選択肢が増えることは喜ばしいことであり、社内の自由闊達な雰囲気が多方にいい影響を及ぼした好例といえるだろう。
カレーやフムスといったヴィーガンの定番メニューひとつとっても、地元産のフレッシュな島野菜を取り入れており、ここでしか味わえないものも多い。ヴィーガン以外にも石垣牛を使ったロコモコや近海で獲れたマグロを使ったセビーチェ、自家製さんぴん茶のチーズケーキなど、ノンベジでも楽しめるメニューも数多く取り揃えている。食の趣味嗜好が異なる友人同士が同じテーブルを囲んで楽しいひと時を過ごしたことは大切な旅の思い出になるに違いない。
今回紹介した4品以外にも、今後は石垣島産の島豆腐と旬の野菜をたっぷりと詰め込んだヘルシーなキッシュや、石垣島ユーグレナと島のハーブ、長命草や“生命の木”とも称されるスーパーフード、モリンガをブレンドして、豆乳と果実でまろやかな飲み口に仕上げたデトックスユーグレナグリーンスムージーなどの提供も予定されている。まるで絵画のような瑠璃色の海と広大な空を望む絶好のロケーションで、ここにしかないヴィーガンメニューを味わってみてはいかがだろう。
沖縄県石垣市美崎町4-7
TEL 0980-83-6366
hotelthird.com