“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.ではこのメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第12回は、100%植物性のヴィーガンバーガーを、フードトラックでの移動販売とオンライン販売を中心に展開する｢LUNA BURGER(ルナバーガー)｣をピックアップ。

“スマート ジャンク”をブランドコンセプトに掲げる｢ルナバーガー｣は、低脂肪、高タンパク、コレステロールゼロという健康面へのメリットはもちろん、CO2排出量や水源使用量の削減など、環境への負荷を考慮したサステナブルなジャンクフードを提供している。代表を務めるのは、大手外食チェーンをはじめ、30年近く飲食業界で活躍してきた黒木亮。食用肉に依存した現在の外食システムや、先進国の肥満問題と発展途上国における飢餓人口の非対称性に疑問を感じたことをきっかけに、｢ルナバーガー｣を立ち上げた。開業コストを抑えられる点や、従業員を雇わずに自分1人でできること、さらに出店場所を選ばないことから同時にテストマーケティングが可能であることからキッチンカーという業態を選択。現在は、慶應義塾大学病院内をメインに、都内での巡回販売を行いながら支持層を拡大している。

｢ルナバーガー｣の最大の特徴は、ソース類を含めたすべて手作りという点が挙げられる。もともと、黒木の娘がファーストフードのハンバーガーを食べていた姿を目にし、安さや手軽さ、それに子供が喜ぶからという言い訳を隠れ蓑にしている自分に気付いたこともお店を立ち上げる大きなきっかけとなっただけに、原料や製法への安心安全性には最大限の注意を払っている。その基準は、“自分の子供に安心して提供できるハンバーガー”であり、パテは大豆ミートと数種類の野菜を独自製法で作り上げ、ソース類も自社工房で全て手作りするなど徹底的にこだわった。また、パテを支えるバンズは、都内の有名パン屋に特注したヴィーガンバンズを採用するなど、安心安全への配慮は細部にまで及ぶ。