“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第60回は、原宿のバーガーショップ｢THE GREAT BURGER(ザ グレート バーガー)｣をピックアップ。

南カリフォルニアさながらの雰囲気と本格的なハンバーガーが人気を呼び、常に客足の絶えない｢ザ グレート バーガー｣。同ショップが今年5月から提供を開始したのが、100%プラントベースのハンバーガーである。元々、｢ザ グレート バーガー｣系列のドーナツブランド｢GOOD TOWN DOUGHNUTS(グッドタウン ドーナツ)｣で、2018年より展開していたヴィーガンドーナツの予想を上回る反響を受けて企画されたもので、食の選択肢を広げることでより多くの人たちにハンバーガーを楽しんで欲しいとの想いから開発がスタート。約1年以上に渡って試行錯誤を繰り返してようやく販売に漕ぎ着けたというから、そのこだわりは細部にまで息衝いている。

パティは、｢ザ グレート バーガー｣のオーナーを務める車田篤氏も開発に携わる日本発の完全植物性代替肉ブランド｢MEATLESS FUTURE(ミートレス フューチャー)｣が製造する大豆由来のプラントベースパティ120g(大豆を除く28特定原材料不使用)を使用。食べ応えのあるジューシーなパティを受け止めるバンズは、これまでお店で提供してきた天然酵母を使った自家製ブラウンバンズをベースに、卵やバターの代わりに豆乳や植物油を使用した新開発のものを採用。ソースは卵不使用でもコクのある燻製マヨネーズを使うなど、100%ヴィーガン仕様となっている。食材を植物性のものにただ置き換えるのではなく、これまでお店で提供してきたハンバーガーをベースにしているとあって、風味や食感など一切の妥協を許さない仕上がりに。そこには、ヴィーガンや食事制限のある人はもちろん、ノンベジや肉好きにも新たな食のジャンルとして楽しんで貰いたいという純粋な想いと、新しい文化の発信拠点である原宿に店舗を構える飲食ブランドとして、プラントベースフードの可能性を発信していきたいという未来に向けたメッセージも込められている。

加えて、ハンバーガーの豊富なバリエーションも魅力のひとつ。プレーンなプラントベースバーガーだけでなく、チーズバーガーやアボカドモッツァレラバーガーなど、全10種類のメニューがヴィーガン仕様に変更することができる。自分好みのバーガーをその日の気分や体調に応じて、植物性のものに変えられるのは嬉しい。現在、実店舗(｢ザ グレート バーガー｣と渋谷ストリーム内にある｢ザ グレート バーガー スタンド｣)以外に、自宅で簡単にプロの味を再現できるバーガーキットをオンラインストア｢GOOD TOWN GENERAL STORE｣にて販売中。遠方でお店に足を運べない人はもちろん、キャンプや野外でのバーベキューにもオススメだ。