“MEAT FREE MONDAY” RENGETSUTEI

｢台湾席茶蓮月庭｣は、台湾出身の店主、洪藝庭(ホン・イーティン)が、2019年11月にオープンした茶藝館。茶藝館とは、日本における喫茶店にあたるもので地元に暮らす人々にとって憩いの場でもある。元々、台北で有名な茶藝館のマネージャーを務めていたホン氏が、日本でも本当に美味しい台湾茶を広めたいとの想いから当時国内ではまだ珍しかった台北茶藝館を作った。お店では、世界一とも言われる｢台湾高山茶｣を中心に厳選された茶葉を用意し、味や香りだけでなく、色、雰囲気、所作など五感で感じられる奥深い世界の一端に触れることができる。

席茶(蓮月庭式本格工夫茶) 例：大禹嶺原始林 ¥3,280

海抜2600ｍ以上の殆ど人が足を踏み入れない山奥で、ゆっくりと育った茶葉。台湾に住む人ですら、限られた人しか手に入れることのできない最高峰のお茶で、すっきりとした味わいの中に深い旨みとコク、さらに花のような香りとほのかな甘みが感じられる。

＊2名様までシェア可能。茶葉の種類により価格が異なります。

桂花酸梅湯(冷、温) ￥1,080

燻製した青梅と漢方系材料を一緒に煮込んだ台湾の伝統的な梅ジュース。桂花(キンモクセイ) を合わせることで華やかな香りとスッキリとした味わいに仕上げた。

冰鎮普洱茶￥1,080

10年弱熟成させた希少な普洱茶葉で淹れられるお茶。ゆっくりと抽出することで渋みが少なく滋味深い味わいに。

今日推薦茶￥1,080

台湾高山茶を中心に、おすすめの冷たい烏龍茶が日替わりで用意されている。茶葉本来の甘みと豊かな香りが広がる、すっきりと爽やかな飲み口が特徴。

そんな｢台湾席茶蓮月庭｣のもうひとつの名物がヴィーガン料理である。お店自体は、ヴィーガン専門店ではないものの、食事やスイーツなど数多くのヴィーガンメニューを提供している。もともと台湾では宗教的な慣習もあり、ベジタリアンやヴィーガンが多く、“素食”と呼ばれる台湾式の菜食主義料理も日常的に親しまれている。そんな背景もあり、台湾の知り合いが来日した際に｢誰でも楽しんで食べられる食事を提供したい｣というホン氏の心遣いがきっかけとなって、ベジタリアン、ヴィーガン対応のメニューが増えてきたのだという。魯肉飯(ルーローハン)をはじめ、おこわや大根餅など台湾伝統の料理はヴィーガン仕様にアレンジされ、各種スイーツも“お茶の風味を邪魔しないこと”を最優先に考えた結果、自然と動物性原料不使用のものが多くなるなど、ヴィーガンの人もそうでない人も同じように本場の味を手軽に楽しむことができる。

蓮月庭特製魯⾁飯(ルーローハン)
セット ¥2,180、単品 ¥1,410、テイクアウト ¥1,060

じっくり煮込んだ野菜と⼋⻆や花椒など⼗種類以上のスパイスを使い、風味よく仕上げた大豆ミートがポイント。ヴィーガン仕様では、ゆで卵の変わりに厚揚げ豆腐が添えられる。

台湾お母さんセット
セット ¥2,400、単品 ¥1,630、テイクアウト ¥1,280

台湾のお母さん秘伝のおこわと手作り大根餅のセット。すべての動物性食品とネギやにんにくなどの五葷(ごくん)を使っていないが、満足感のあるしっかりとした食べ応え。こちらもヴィーガンの方にはゆで玉子を厚揚げ豆腐に変更可能。

蓮月庭特製魯肉拌麵(ルーローバンメン)
セット ¥2,510、単品 ¥1,740、テイクアウト ¥1,390

お店自慢の特製魯⾁をまぜ麺にアレンジした一皿。野菜のシャキシャキ感と⼤⾖ミートのボリューム感で食べ応えも十分。ピリ辛の⿇辣ソースと爽やかに香る花椒のスパイシーさが後を引く美味しさ。こちらもヴィーガンの方にはゆで玉子を厚揚げ豆腐に変更可能。

桔醤胡麻冷麺(季節限定)
セット ¥2,510、単品 ¥1,740、テイクアウト ¥1,390

全素(すべての動物性⻝品と五葷を含まない)の台湾⾵冷やし麺。濃厚な胡⿇の⾵味とピーナッツのコクを合わせた⾃家製の胡⿇だれは、金柑の爽やかな風味がアクセントに。途中で花椒油や⿇辣ソースをかけることで、⾹りと⾟さの加わった重層的な味わいを楽しめる。

花生豆花(ピーナッツトウファ)
お茶請け ¥640、単品 ¥1,080

繊細な甘みのシロップとピーナッツが相性抜群の定番スイーツ。お店ですべて手作りされるトウファは、台湾通の人々が絶賛する仕上がり。

全素檸檬起士蛋糕(ヴィーガンレモンチーズケーキ)
お茶請け ¥860、単品 ¥1,190

乳製品不使用のヴィーガン仕様のチーズケーキ。コクのある濃厚な味わいを季節のコンフィチュールと合わせて楽しみたい。

茶初雪(茶葉入りココナッツ羊羹)
お茶請け ¥750、単品 ¥1,140

無農薬の台湾高山茶を練り込んで、香り豊かに仕上げたココナッツ羊羹。中に入れたサクサクとしたココナッツとの食感の違いが、複雑な味わいを生み出す。

また本格的な台湾茶を楽しむ上で欠かせない茶器や茶具は、直接台湾から運んできた貴重なものばかり。奥行きのある色合いの青磁や美しい絵柄が映える白磁、希少性の高いガラス製の器など、通常カフェなどでは使われることのない高級な茶器は、すべて一流の職人が手作りしており、食事やお茶を飲むという日常的な行為を台湾の人たちがいかに大切にしているかがよく分かる。あまり馴染みのない台湾茶の魅力を知れることはもちろんだが、伝統的な作法を嗜む経験や、異国の文化を学び尊ぶことの素晴らしさをぜひこちらのお店で体感してみてはいかがだろうか。