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ABOUT OCT, 2024
“アーユルヴェーダ”の知恵を取り入れた,
体に優しくて美味しい本格インド料理。
LIFE STYLE Jun 21, 2021
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.ではこのメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第8回は、日本で初めて菜食インド料理レストランとしてオープンした「ナタラジ」をピックアップ。
「NATARAJ(ナタラジ)」は、まだ、ヴィーガンという言葉すら日本に知られてなかった1989年に1号店をオープン。“からだが喜び、食べた後に心地よさが残る、野菜が主役の料理”をコンセプトに、30年以上にわたり、野菜、豆類、大豆ミートなどの植物性素材を、様々な香辛料と組み合わせた自然派インド料理を提供。今では、都内に4店舗、長野県の蓼科に1店舗を構えるまでに規模を拡大し、その菜食料理の先入観を超えようとする試みは、多くの人たちに新しい食の発見と驚き、そして喜びをもたらしている。
また、“食べることは、生きることの大切な一部”という、オープン以来変わらない思考は、食材への徹底したこだわりからも伺える。レストランで使う野菜は、千葉の南房総と山梨の明野にある自家農園で収穫したものをふんだんに使用。除草剤や殺虫剤も一切使わない、完全無農薬と有機肥料で育てられた自家農園の野菜は、新鮮なだけでなく素材本来の持つ力強く滋味深い味が特徴だ。菜園では、玉ねぎやじゃがいもをはじめ、代表的な野菜やニンニク、唐辛子など20種類近くが育てられ、レストランで使いきれずに余った分を店頭で販売するなど、フードロスの削減や消費者への還元も行われている。野菜のみならず、シェフ自ら調合した手作りの香辛料や、有機無農薬玄米、無添加の菜種油など、すべてにおいて厳選した食材を使用。一般的なカレーに使われることの多い化学調味料や着色料はもちろん、合成保存料、遺伝子組換え食品、白砂糖を料理には一切使用しないなど、安全安心へのこだわりは枚挙にいとまがない。
「ナタラジ」の料理には、5000年以上の歴史を持つインド、スリランカ発祥の伝統医療「アーユルヴェーダ」の知恵が取り入れられている。もともと菜食を背景に発展した“食べることが薬にもなる”という医食同源の叡智は、インド料理のスパイスの使い方にも現れており、血をきれいにする、胃腸の調子を整える、消化を良くする、身体を温めるなど様々な効果が期待できる。
お店のシグネチャーでもある大豆ミートを使ったナタラジカレーをはじめ、一品一品スパイスの調合を変えて作られるカレーは、オニオンベースやトマトベース、ほうれん草ベース、ナッツや豆など種類も豊富で、甘口から辛口まで、幅広い年代の好みに対応。食材はもちろん、エキスや出汁に至るまで肉や魚は一切不使用だが、他にもニンニクやネギなどの五葷抜きや、ハラル、グルテンフリー、アレルギーなど多種多様な嗜好や宗教で禁じられているものなどに柔軟に対応し、誰でも安心して食事を楽しむことができる。
カレーに合わせるナンにもこだわりが。ポストハーベスト (農作物への収穫後の農薬散布)の心配がない国産小麦を使い、天然酵母を時間をかけてじっくり発酵させた生地は、深い味わいと口当たりの良さが特徴。専用のタンドール窯で焼き上げることで遠赤外線効果によりふっくらと仕上がるなど、発酵作業を含めて労力を厭わない丁寧な仕事が美味しさに繋がっているのは間違いないだろう。
ヴィーガン料理を特別なものと捉えるのではなく、日常生活に先入観なしに取り入れて、心身が満足できる料理を提供する「ナタラジ」。キャッチフレーズにもある“からだに嬉しい、こころに美味しい”本格インド料理を、ぜひ堪能してみてはいかがだろう。
ナタラジ原宿表参道店
東京都渋谷区神宮前6-28-6 キュープラザ8F
TEL 03-6427-7515
ミラン・ナタラジ渋谷店
東京都渋谷区神南1-22-7 岩本ビル3F
TEL 03-6416-9022
ナタラジ銀座店
東京都中央区銀座6-9-4 銀座小坂ビル7-9F
TEL 03-5537-1515
ナタラジ荻窪店
東京都杉並区荻窪5-30-6 B1F
TEL 03-3398-5108
メラ・ナタラジ蓼科店
長野県茅野市北山4035-13(4月~11月季節営業)
TEL 0266-67-2762
www.nataraj.co.jp