NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT OCT, 2024
クリス・ヨハンソンの個展「Navigation」が開催!
ペインティングやパートナーとの共同作品を展示。
ART Sep 26, 2024
ロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト、クリス・ヨハンソンの個展「Navigation」が、NANZUKA UNDERGROUNDにて10月13日(日)まで開催中。
1968年アメリカ、カリフォルニア出身のクリス・ヨハンソンは、学生時代からスケートボードに明け暮れ、家では絵を描き、ZINEを出版する他、音楽活動やバンドのポスターをデザインするなど、様々な表現活動を行ってきた。90年代になると、スケートボード、サーフィン、エアロゾロアートといったストリートカルチャーとフォークアートへの関心を共有するサンフランシスコのアーティストコレクティブ「ミッション・スクール」の主要メンバーとして、TWISTことバリー・マッギーやアリシア・マッカーシーと共に活動を始めると、大きな注目を集めることに。これまで、ニューヨーク近代美術館(「Since 2000: Printmaking Now」、ニューヨーク、2003)や、ロサンゼルス現代美術館(「Within The River of Time Is My Mind」、ロサンゼルス、2013)といった大規模展に参加するなど、その名と作品は世界中に広く知られている。
クリス・ヨハンソンにとって日本初開催となる本展は、空間を活かしたインスタレーションとして構想されたもので、数年にも及ぶ長い時間をかけて描かれた作品群を展示。展覧会のタイトルにもなった「Navigation」とは、カヌーを漕ぐ人物が主人公の物語であり、リサイクルした布や壊れたスケートデッキに描かれた作品は、カヌー、海、 人々、そしてそれを取り囲む環境を通して、私たちの人生の儚さや尊さ、あるいは神秘が雄弁に表出する。また、パートナーであり、アーティストでもあるヨハンナ・ジャクソンと共同で製作した木材とセラミックを組み合わせたテーブルやテキスタイルもインスタレーションを彩る重要なエレメントになっている。
中には、友人が教師を務める学校で行ったワークショップで、生徒と一緒に製作された作品も展示。スケートボードのセクションでもあるランプの一部をリサイクルした素材に描かれた作品には、街の風景が描かれている。物事における前後の物語や関係性を重んじるヨハンソンにとって、リサイクルした物質を作品に用いることはとても重要なのだという。今回の東京での個展に際し、過去の記憶やスタイルを掘り起こし、見つめ直すことから制作をスタートさせた。多くの子供がそうであるように、視覚対象を抽象化しながらシンプルに平面化し、色彩豊かな筆致で描いたスタイルから生まれたこれらの作品は、彼が頭角を表し始めた90年代に描いた作品のスタイルへの再解釈を示すものでもある。
また、中目黒の 3110NZ by LDH kitchenでは、ヨハンナ・ジャクソンとクリス・ヨハンソンの2人展が同時開催中。本展は、ヨハンナ・ジャクソンの陶芸作品にフォーカスしたもので、ポットやカップ、彫刻、手のひらサイズの昆虫たちといった作品群が、ヨハンソンのペインティングやドローイングと呼応する形で構成されている。こちらの会期は10月12日(土)までとなっているので、併せて足を運んでみてはいかがだろう。
会期:開催中(10月13日まで)
会場:NANZUKA UNDERGROUND
場所:東京都渋谷区神宮前3-30-10
時間:11:00~19:00
休廊日:月曜、火曜日
会期:開催中(10月12日まで)
会場:3110NZ by LDH kitchen
場所:東京都目黒区青葉台 1-18-7-1F
時間:水曜日~木曜日 11:00-16:00
金曜日~土曜日 11:00-17:00
休廊日:日曜、月曜、火曜、祝日