NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT MAY, 2026
画家,白髪一雄と現代アーティスト11人が共鳴。
抽象絵画を多層的な視点から捉える展覧会。
ART Apr 22, 2026
原宿のストリートカルチャーを背景に、国内外のアーティストやトレンドセッターがローカルシーンと交流するための密接なスペースとして誕生したGallery Commonは、ニューヨークを拠点とするキュレーターのマット・ブラックによる展覧会「REFLECTIONS: PERFOMANCE」を開催する。
本展は、日本におけるアクションペインティングの草分け的存在とされる画家の白髪一雄(1924-2008)と、抽象表現の可能性を探究し続ける国内外の現代アーティスト11人との間に生まれる共鳴に焦点を当てるもの。アメリカ、ヨーロッパ、南米、アジアなど、異なる文化的背景を持つアーティストたちが参加し、現代抽象絵画を巡る多様な実践を国際的かつ多層的な視点から捉える機会となる。
絵画を単なるイメージではなく、身体の行為として再定義した白髪一雄。ロープに身体を預けながら足で絵具を塗り広げる独自の方法によって、絵画は身体と物質の出会いの中で生まれる出来事として立ち現れる。本展に参加するアーティストたちもまた、絵画を固定されたイメージとしてではなく、行為とプロセスの場として探究している。身体的なジェスチャーや即興的な筆致によって画面を構築するアーティストがいる一方で、削り取りや重層化、燃焼といった物質的介入を通して表層を形成するアーティストもいる。また、都市の記憶やストリートカルチャー、自然や神話的イメージなど、多様な文化的文脈から抽象表現へと接近する実践も見られる。こうした差異は、現代の抽象絵画が単一の様式ではなく、異なる文化、経験、身体性の交差の中で更新され続けていることを示している。
「REFLECTIONS」は、映像、出版、展覧会企画を通じて展開してきたマット・ブラックのプロジェクトであり、現代美術を広義のカルチャーとして編集/発信するためのプラットフォームである。アート、ファッション、サブカルチャー、シネマを横断する視点を持つ彼は、「REFLECTIONS」を通じて現代美術をカルチャーとして紹介してきた。本展においても、抽象絵画を閉じた美術言語ではなく、今日の視覚文化へ開かれたものとして位置付けている。
今回の展覧会タイトル「REFLECTIONS: PERFOMANCE」は、身体的な行為として生まれる絵画が、過去の実践を映し返しながら新たな表現として現れていくプロセスを示唆している。白髪一雄の身体的な実践をひとつの起点としながら、行為としての絵画がどのように多様な文化的文脈の中で展開し、今へと響き続けているのかを考察できる展覧会になるであろう。
また、4月24日(金)に開催されるオープニングレセプションに合わせ、キュレーターのマット・ブラックとパリを拠点に活動するパブロ・トメクの来日が決定。グラフィティを起点とした実践を通じて、独自の視覚言語を育んできたパブロ・トメクは、ヴァージル・アブローが手掛けた「Off-White(オフホワイト)」2017年プレフォールコレクションでコラボレーションを展開し、注目を集めたアーティスト。ストリートの感覚と抽象表現を接続する実践は、本展においても重要な軸のひとつになるという。参加アーティストのバイオグラフィは、Gallery Commonのウェブサイトにて公開中。
1924年兵庫県生まれ。幼少時より絵を描くことを好み、兵庫県立尼崎中学校(現・県立尼崎高等学校)在学中は絵画部に所属。本格的に絵を学ぶことを志し、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)で日本画を学ぶ。1952年、村上三郎、金山明、田中敦子と「O会」を結成。1955年には吉原治良を中心とする前衛芸術グループ「具体美術協会」に村上らとともに参加。大学卒業後に日本画から洋画に転向し、風景画や人物画を描いていたが、描き方を大幅に変更。天井から吊るしたロープを両手でつかみ、床に広げたキャンバスの上に絵具を出し、体をダイナミックに動かしながら足を使って絵具を広げて作品を制作するという「フット ペインティング」を確立。その後、密教に関心を抱き、比叡山延暦寺で修行を行い、得度を受ける。尼崎市民芸術賞、兵庫県文化賞、文部大臣文化功労者表彰など受賞多数。2000年代に入ると、海外の美術館やアートマーケットで具体の評価が高まり、その中でも最も作品が高く落札される画家のひとりとななる。2001年、地元にある兵庫県立近代美術館(現・兵庫県 立美術館)にて「アクション・ペインター白髪一雄展」が開催。2008年、尼崎市にて没。
会期:4月24日(金) 19:00〜21:00
会場:Gallery Common
会期:4月25日(土)〜5月24日(日)
開廊時間:12:00〜19:00(水曜〜日曜)
*月曜、火曜は休廊。
入場料:無料
会場:Gallery Common
参加アーティスト:白髪一雄、 Aaron Garber-Maikovska、 Angel Otero、 Anke Weyer、Ichi Tashiro、 Ida Ekblad、 Janaina Tschäpe、 Joe Bradley、 José Parlá、 Marco Pariani、Pablo Tomek、 Spencer Lewis
www.gallerycommon.com/ja/exhibitions/reflections-performance
東京都渋谷区神宮前5-39-6 B1F
TEL 03-6427-3827
www.gallerycommon.com