JEAN PAUL GAULTIER [2000’s]

ポリ混の軽やかな着心地とオープンカラーがリラックスムードを醸す1枚。淡いべールトーンや前後にダーツを入れた構築的なシルエットも秀逸。現在はオートクチュールのみを展開する｢ゴルチエ｣だけに、そのクリエイションの一端に触れられるアーカイブは貴重だ。

WRANGLER [2000’s]

コットン地のパッチワークを施したフォークロアな佇まいのデニムパンツ。シンメトリーなパッチワークはフロントだけではなく、一部が背面にまたがる手の込んだ仕上がりに。既製品またはリメイクなど詳細は不明だが、プロダクトそのものが放つ存在感は別格。

UNKNOWN [1960’s]

14Kゴールドにターコイズをあしらった1960年代のUS製ブレス。“X”字型のチェーンに象徴されるスぺーシーなデザインは、当時の宇宙開発の隆盛を受けたもので、ターコイズを地球のような惑星に見立てたと推測される。造形美に宿るストーリー性もまた魅力。

CAZAL [1980’s]

RUN DMCをはじめとする数多のオールドスクーラーに愛された｢カザール｣。こちらは1980年代の旧西ドイツ製で、一目でそれと分かるフレームデザインや、アシンメトリーなブリッジとリムの淡いブルー、さらに薄いカラーレンズのすべてが完璧に調和する。

ROLLER DERBY [1960’s]

1950年代にカリフォルニアのサーファーが波のない日に興じていたのが、スケートのルーツとなる“ローラーサーフィン”。こちらは60年代のローラーダービー社製デッキで、木の板にクレイ素材のウィールを付けた簡素なものだが、寄せ木のような縞模様が洒脱。

VANS [1990’s]

90年代前半のものと思われるモンクストラップ仕様の“チャッカ”。プロダクトとしての完成度や、玉数の少なさ、加えてこちらはUS製のデッドストックとあって極めて価値が高い。｢ヴァンズ｣に通底する反骨精神とエレガントな意匠との対照性にも惹かれる。

ARMANI JEANS [1990’s]

褪せたようなフェード感の強いデニムと、ゆったりしたフィッティングが実に今日的。センターを逃したフロントデザインや、ファブリックテープ使いもモダニティを際立たせる。カジュアルラインといえども当時の脂が乗り切った｢アルマーニ｣の先鋭性が伺える逸品。

VESTAX [2011]

今はなき｢ベスタクス｣の隠れた名品は、USB接続でレコードをデータとして取り込める。LINE IN/OUTやピッチ調整といった基本性能を備えつつ、横フェーダーを模した音量調節など、遊び心も満載。持ち運びしやすくフリマなどの試聴で重宝されたという。