NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT MAR, 2025
バウハウス以降の日本初公開作品を多数紹介!
戦後西独のグラフィックデザインを辿る展覧会。
ART Feb 27, 2025
ポスターや冊子、雑誌など、戦後西ドイツのグラフィックデザイン資料を網羅的に紹介する大規模展「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見」が、3月8日(土)より東京都庭園美術館にて開催される。
ドイツのデザイン教育を語るうえで欠かさないのが、1919年に創設されたバウハウスである。モダンデザインの思想と新たな造形教育は、1933年の廃校から100年近く経った現在でも世界中に多大な影響を与え続けている。だが、1939年に勃発した第二次世界大戦での敗戦を受け、ドイツは東西に分裂。1990年に再び統一されるまで、ドイツ民主共和国(東ドイツ)とドイツ連邦共和国(西ドイツ)の2つの国が誕生した。
その後、社会主義国家として歩み出した東ドイツに対し、西ドイツは1950年代末にはGNP(国民総生産)が世界第2位に躍進するなど、奇跡的な経済成長を遂げる。その背景にあったのが、商業と密接な関係にあるグラフィックデザインの存在であった。西ドイツでは、1953年にバウハウスの理念を継承したウルム造形大学を開設。1968年に15年間という短い期間で閉校することとなったが、デザインの理論と実践をより発展させ、同国のデザイン教育に大きく寄与。その多大なる足跡は、1972年のミュンヘンオリンピックをはじめ、国際的セーリングフェスティバルの「キール ウィーク」、カッセルで開催される現代美術展「ドクメンタ」など、国家的イベントのイメージ形成を担ったグラフィックデザインの発展に見て取れる。
戦後西ドイツのグラフィックデザインの魅力に迫る本展では、デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナー、イェンス・ミュラー氏とカタリーナ・ズセック氏によって収集された「A5コレクション デュッセルドルフ」から、日本初公開のポスター約125点を含む、多数の資料を展示。作品は、「幾何学的抽象」、「イラストレーション」、「写真」、「タイポグラフィ」という4つのカテゴリー毎に分類され、ハンス・ヒルマン、オトル・アイヒャー、ハインツ・エーデルマン、フリッツ・フィシャー=ノスビッシュなど、かつての偉大なデザイナーたちが生み出した珠玉のクリエイションを堪能することができる。
また、本展開催に併せて、各種講演会やクラシックから現代音楽まで、ドイツ音楽に焦点を当てたコンサート、ワークショップなどの様々な関連イベント&プログラムも予定されている。戦後間もない西ドイツの地で、新たな時代を切り拓くべく、グラフィックデザインを通して発信し続けたデザイナーたちのエネルギーと情熱を体感してみてはいかがだろう。
会期:3月8日(土)~5月18日(日)
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
東京都港区白金台5-21-9
時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
*3月21日(金)、22日(土)、28日(金)、29日(土)は夜間開館のため20時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日
*ただし5月5日(月)は開館、5月7日(水)は休館
観覧料:オンラインによる事前予約制を導入しています。一般 ¥1,400(¥1,120) 大学生 ¥1,120(¥890)中学生・高校生 ¥700(¥560) 65歳以上 ¥700(¥560)
*( )内は団体料金。団体は20名以上(事前申請が必要)
*小学生以下および都内在住在学の中学生は無料
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料(手帳の提示をお願いします)
*教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)
*第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料
*2025年4月23日・30日は、フラットデー開催のため無料/割引対象者以外は要事前予約
*2025年3月8日(土)~4月6日(日)の期間中(Welcome Youth 2025)は、18歳以下(2006年4月2日以降生まれ)の方は無料(年齢を証明するものを必ずお持ちください)
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)