NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT MAR, 2025
「サンローラン リヴ・ドロワ・パリ」がリニューアル!
日本食レストラン出店や特注家具の販売を開始。
ART Mar 4, 2025
「SAINT LAURENT(サンローラン)」は、アンソニー・ヴァカレロがキュレーションを手掛けるコンセプトストア「サンローラン リヴ・ドロワ・パリ」を2月13日にリニューアルオープンした。1年にわたる大規模な改装を終えて生まれ変わった空間には、日本食レストラン「SUSHI PARK」の店舗が新設される他、“ミニマル アート”の先駆者、ドナルド・ジャッド(1928-1994)のアーカイヴを用いてデザインされた特注家具の展示、販売などが行われる。
ロサンゼルス以外では初の常設店舗となる「SUSHI PARK」は、リヴ・ドロワ・パリ店の下階にオープン。2006年にシェフのピーター・パークによって作られた同レストランは、アンソニー・ヴァカレロや彼の友人たちに愛されてきたカリフォルニアを代表する名店であり、季節に合わせた料理が“おまかせ”で提供される。今後は、サンローランの世界観の中に融合された高級レストランで、メゾンの洗練された雰囲気と共に「食」という新たな体験を享受できそうだ。
もうひとつの新たな試みが、ドナルド・ジャッド・ファニチャーとアンソニー・ヴァカレロによる特注家具の展開だ。1984年にジャッドがデザインしたメタル家具をベースに、スチール仕上げと、トラフィックホワイト塗装のアルミニウム仕上げを施したもので、サンローランのシグネチャーである白と黒が基調となっている。チェア、テーブル、デスク、ベッドなど、15種類のデザインからなるジャッドの全コレクションが、前述した新色で制作され、サンローランにて独占販売される。加えて、今回の共同デザインの試みをきっかけに、店内にはドナルド・ジャッドのアイコニックな家具デザインが随所に配置されるという。
また、リヴ・ドロワ・パリ店のオープンを記念し、1階スペースにて「ドナルド・ジャッド展」が開催中(3月19日まで)。1961年から1994年までに制作された木版画、エッチング、およびリトグラフの中から選ばれた4点が展示される。これらの版画作品は、ドナルド・ジャッドを代表する立体作品と同様に、対称性、プロポーション、連続性、及び色彩というテーマを探求したものであり、作家の卓越した創造性に触れられる貴重な機会となりそうだ。
「サンローラン」は、近年、ヴァカレロの出版イニシアティブである「SAINT LAURENT EDITIONS」や、音楽に特化した「FREQUENCIES」といった新しいプロジェクトに着手するなど、継続的な文化的発信を続けている。メゾンの美学と進化し続ける様々な文化的試みが絶え間なく交差するプラットフォーム「サンローラン リヴ・ドロワ・パリ」の今後の展開をお見逃しなく。
住所:213 RUE SAINT-HONORÉ, 75001 PARIS