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ABOUT OCT, 2024
「エヴァンゲリオン」シリーズや、映画「シン・ゴジラ」などで知られる監督/プロデューサー、庵野秀明の創作活動に迫る大規模な展覧会「庵野秀明展」が、国立新美術館にて開催中。
庵野秀明は、1960年山口県出身の監督/プロデューサー。高校、大学での自主映画制作を経て、アニーメーターとして「超時空要塞マクロス」(1982年)、「風の谷のナウシカ」(1984年)などに参加。「トップをねらえ!」(1988年)で初監督を務めた後、「ふしぎの海のナディア」(1990年)や「新世紀エヴァンゲリオン」(1995年)と、話題作を次々と手掛けた。その後、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズおよび「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(2007~2021年)では、企画、原作、脚本、総監督、エグゼクティブ プロデューサーを兼任し、2016年に脚本と総監督を務めた「シン・ゴジラ」も大ヒットを記録するなど、今最も最新作が期待されるクリエイターの1人である。
世界初の展覧会となる本エキシビジョンは、アニメーター時代に参加した作品や、監督、プロデューサーとして活躍する最新の仕事までを網羅し、その創作活動の秘密に迫るもの。“庵野秀明をつくったもの、庵野秀明がつくったもの、そして、これからつくるもの”という、キャッチコピーからも分かるように、過去、現在、未来というターム毎に、庵野のルーツやキャリアの軌跡を、膨大なメモとイラスト、独自の映像作りに欠かせない脚本、設定、イメージスケッチ、画コンテ、レイアウト、原画からミニチュアセットに至るまでの多彩な制作資料を通して丁寧に辿っていく。
庵野秀明というクリエイターを作り上げた“過去”にフォーカスをあてたチャプターでは、「ウルトラマン」、「仮面ライダー」、「宇宙戦艦ヤマト」、「機動戦士ガンダム」など、庵野が幼少期から敬愛する漫画、アニメ、特撮作品にまつわる貴重な資料を一挙展示。さらに、縦3m×横15mの巨大LEDスクリーンを駆使し、それらの映像作品を振り返ることで鑑賞者は庵野の原点を追体験することができる。
無名だったアマチュア時代から、一世を風靡し、社会現象ともなった「新世紀エヴァンゲリオン」、そして興行収入100億円を超える大ヒットを記録した「シン・エヴァンゲリオン劇場版」までの軌跡を辿るのが、“現在”のチャプターである。庵野が何を考え、作ってきたのか、数十年に及ぶ創作活動を門外不出の関連資料で振り返り、映像制作にかける並々ならぬ情熱と試行錯誤の過程を紐解いていく。
そして、“未来”に焦点を当てたチャプターでは、庵野が「僕らがいなくなってもアニメや特撮が残るようにしたい」との想いから、2017年に設立したATAC(特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構)をはじめ、未来へ継承するためのアーカイブとプロジェクトを紹介する。さらに、「シン・ウルトラマン」に加え、現在鋭意製作中の「シン・仮面ライダー」(脚本、監督を担当)などの最新ワークスも紹介。なお、会期終了は12月19日(日)。稀代のクリエイターの創作の秘密、そして“これまで”と“これから”の活動を、ぜひ本展で確認してみてはいかがだろう。
会期:開催中(12月19日まで)
会場:国立新美術館 企画展示室1E
東京都港区六本木7-22-2
開館時間:10:00~18:00
観覧料:一般 ¥2,100、大学生 ¥1,400、高校生 ¥1,000
*毎週金、土曜日は20:00まで。
*12月5日(日)、12月12日(日)、12月19日(日)は19:00まで。
*入場は閉館の30分前まで。
*混雑緩和のため、事前予約制(日時指定券)を導入しています。詳細は展覧会ホームページをご覧ください。
www.annohideakiten.jp
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)