IS THAT BLACK ENOUGH FOR YOU?!?

Text_SWAG H.

IS THAT BLACK
ENOUGH
FOR YOU? ! ?

アフリカンアメリカンの視点から映画史を辿る,
傑作ドキュメンタリームービーがNetflixで配信。

ENTERTAINMENT Nov 30, 2022

Text_SWAG H.

アメリカにおける黒人映画の歴史と進化、さらに変革の道のりを辿るドキュメンタリー映画｢ブラック・イナフ?!? －アメリカ黒人映画史－｣が、Netflixで独占配信中である。

本作は、文化評論家であり歴史家でもあるエルビス・ミッチェルが監督とナレーターを務め、公民権運動が盛り上がった1960年代からアメリカ映画の転換期となった1970年代にフォーカス。アメリカの映画史における“アフリカンアメリカンの貢献”という、これまで見落とされがちだった視点から映画の持つ芸術性やその力を検証するものである。

作中に登場するのは、ジョージ・A・ロメロ監督によるゾンビ映画の金字塔｢ナイト・オブ・ザ・リビングデッド｣をはじめ、カーティス・メイフィールドがサウンドトラックを手掛け、劇中にも本人役で出演している｢スーパーフライ｣、メルヴィン・ヴァン・ピーブルズ監督の代表作｢スウィートスウィートバック｣、家族愛や人権問題を貧しい黒人一家の姿を通して描いた｢サウンダー｣、天才ジャズ歌手をダイアナ・ロスが演じた｢ビリー・ホリデイ物語／奇妙な果実｣など、著名な作品から日本未公開作まで50作以上のアメリカ映画である。奴隷や召使いなどの役しかなかったり黎明期やブラックフェイス(黒塗り)を施した白人が黒人役を演じていた時代を経て、監督や俳優など黒人の映画関係者が徐々に台頭していく歴史の変遷を、映画における黒人の描かれ方や搾取の構造、ブラックミュージックとの関係といった幅広いトピックを交えて紹介する。

また、サミュエル・L・ジャクソン、ウーピー・ゴールドバーグ、チャールズ・バーネットローレンス・フィッシュバーン、ゼンデイヤ、マーガレット・エイヴリー、ハリー・ベラフォンテ、アントニオ・ファーガス、グリン・ターマン、ビリー・ディー・ウィリアムズといった豪華な面々が出演。それぞれのインタビューを通して、かつてステレオタイプな黒人描写のためオファーを断った逸話や名作映画の裏話などを、自身の体験と共に語っていく。

アフリカンアメリカンの姿を通して映画史を紐解きながら、人権問題や社会との関わり方など、様々な示唆と学びを与えてくれる｢ブラック・イナフ?!? －アメリカ黒人映画史－｣を、ぜひお見逃しなく。

INFORMATION

ブラック・イナフ?!? －アメリカ黒人映画史－

Netflixで独占配信中
監督：エルビス・ミッチェル
制作:スティーブン・ソダーバーグ、デビッド・フィンチャー、アンガス・ウォール
制作総指揮：テリー・レナード、ジェニファー・ソフィオ・ホール、ケント・クベナ、エルビス・ミッチェル
2022年製作｜135分｜アメリカ

www.netflix.com/jp/title/81387240