アート出版に特化したブックフェア｢TOKYO ART BOOK FAIR 2023｣が、11月23日(木・祝)から11月26日(日)までの4日間、清澄白河にある東京都現代美術館にて開催される。

2009年に第1回がスタートしてから、今年で13回目を迎える｢TOKYO ART BOOK FAIR｣（以下、TABF）。世界各国のアーティストをはじめ、原宿にあるUTRECHTや代田橋のflotsam books、恵比寿のPOSTといったアートブック専門店、小山登美夫ギャラリーやAkio Nagasawa Publishingなどの有名ギャラリー、さらに、青幻舎やスイッチ・パブリッシングに｢流行通信｣などの版元や媒体に至るまで、国内外から約300組が出展。それぞれ個性豊かで魅力的な出版物を展示、販売するブースの他に、趣向を凝らした特別展やトーク、ワークショップ、ライブパフォーマンスなど様々なイベントが会期中に行われる。

2015年以降、毎回ひとつの国や地域にスポットを当て、同エリアの出版文化を紹介する｢Guest Country｣も開催。今年は、北欧5カ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランド)にフォーカスし、合計18組の出版社が出展する他、ムーミンの生みの親としても知られる芸術家トーベ・ヤンソンの創作に迫る企画や、北欧の絵本を自由に読むことができる子供向けコンテンツなども用意されている。

また、TABF初の試みとして、会場となる東京都現代美術館の近隣にあるミニシアター、Strangerにて、前述の北欧5カ国にまつわる映画が上映される(映画祭は11月24日～12月7日までの開催)。トーベ・ヤンソン関連の映画3作品をはじめ、以前、こちらのNEWSでも紹介した老朽化したゴミ処理場をスキー場併設の新たなランドマークに生まれ変わらせる記録映画｢コペンハーゲンに山を｣(2020)や、フィンランドが産んだ世界的建築家、アルヴァ・アアルトの人生と作品にスポットを当てた｢アアルト｣(2020)など、ドキュメンタリー映画9作品を紹介。アート、デザイン、音楽、環境問題など様々なテーマを掘り下げた映画を通し、鑑賞者と共に北欧の視点を読み解いていく。なお、TABFの会場でも映画｢ハル、孤独の島｣(1998)、｢トーベ・ヤンソンの世界旅行｣(1993)の上映が予定されている。(別途参加費が必要)