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デイヴィッド・ホックニーの大規模個展が開催!
ロックダウン中に描かれた世界初公開の新作も。
ART Jun 21, 2023
現代アートを代表する作家のひとり、デイヴィッド・ホックニーの個展が、7月15日(土)より東京都現代美術館で開催される。
1937年イングランド北部のブラッドフォードに生まれたデイヴィッド・ホックニーは、1964年にロンドンに移住すると、アメリカ西海岸の陽光溢れる情景を描いた絵画で一躍脚光を浴びる。絵画の他にフォトコラージュ、スカラ座やメトロポリタン歌劇場などの舞台芸術を多く手掛けるなど多彩な創作活動で知られ、代表作のひとつ「芸術家の肖像画-プールと2人の人物-」(1972)は、現存作家の中で当時最高額となる約103億円で落札された。現在はフランスのノルマンディーを拠点に精力的な活動を続けており、2017年にロンドンのテート・ブリテンで開催された生誕80周年を記念する回顧展では、同館の記録を更新する約50万人が来場するなど、世界で最も人気のあるアーティストのひとりに数えられる。
本展は、2023年に86歳を迎えてなお一層制作に打ち込み、自らの芸術を刷新し続けるホックニーにとって、60年以上にも及ぶ画業を代表作と共に辿るものであり、日本では27年振りの大規模個展となる。全8章立てで構成されており、世界初公開となる新作を含む120余の作品が紹介される。
中でも注目したいのは、ホックニーの故郷、イギリスのヨークシャー東部で2011年に制作された、幅10メートル、高さ3.5メートルの油彩画「春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート」(2011)。幼少期に慣れ親しんだ風物や自然を抒情豊かに描き上げ、近年における風景画の傑作とも称される本作は日本初公開であり、コロナ禍におけるロックダウン中にiPadで描かれた大判サイズのシリーズ作品12点とともに展示される。
他にもキャリア初期の代表作であり、刻々と変化する光の反射や水の動きをいかに捉えるかという造形上の試みを表現した、南カリフォルニアの開放的な空気の下、明るい日差しが降り注ぐプールの水面やスプリンクラーの水しぶきを描いた作品群。さらに、“ダブル ポートレート”と呼ばれる2人の人物が描かれた構図を特徴とする肖像画の代表作「クラーク夫妻とパーシー」(1970~71)なども紹介。
初期から現在に至るまで長きにわたる創作の歩みを辿ることで、今を生きる画家、ホックニーの世界を体感できる貴重な展覧会をお見逃しなく。
会期:7月15日(土)~11月5日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室1F/3F
東京都江東区三好4-1-1
時間:10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10
観覧料:一般 ¥2,300/大学生、65歳以上 ¥1,600/中高生¥1,000/小学生以下無料
www.mot-art-museum.jp/hockney
*チケットの販売開始日など詳細は後日公式サイトにて発表いたします。