NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT OCT, 2024
日本を代表するアートコレクティブ、ダムタイプの個展「ダムタイプ|2022: remap」が、2月25日(土)よりアーティゾン美術館にて開催される。
ダムタイプは、ヴィジュアルアート、映像、コンピュータープログラム、音楽、ダンス、デザインなど、様々な分野の複数のアーティストによって構成されるグループ。1984年の活動開始以来、集団による共同制作の可能性を探る独自の活動を続けており、近年は、ミュンヘンのハウス・デア・クンスト(2022年)やフランスのポンピドゥー・センター・メッス(2018年「DUMB TYPE|ACTIONS + REFLECTIONS」) での個展開催、ロームシアター京都で制作された新作パフォーマンス(「2020」)など、国内外を舞台に精力的な活動を行っている。また、グループに特定のディレクターを置かず、プロジェクト毎に参加メンバーが変化するなど、ヒエラルキーのないフラットでゆるやかなコラボレーションによる制作活動は、既成のジャンルやシーンにとらわれないあらゆる表現の形態を横断するマルチメディアアートとして世界的な評価を確立している。
本展は第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示で発表された新作「2022」を、会場となるアーティゾン美術館 6階展示室の空間に再配置して展観。「ポスト・トゥルース(注:2016年を皮切りに広まった「客観的な真実」よりも「主観的あるいは叙情的な意見」が集団的な影響力を持ちやすくなった現代の状況を指す言葉。)」時代におけるコミュニケーションの方法や世界を知覚する方法について鑑賞者に思考を促す作品を、会場の特性や性質を活かして再構成し紹介する。
これまでも映像、音、機械装置、空間の先進的な組み合わせによって、驚くべき速さで更新されていくテクノロジーと身体の関係に鋭い問いを投げかけてきたダムタイプ 。本展で紹介する「2022: remap」では、過去作「Playback」で使用したターンテーブルや「TRACE/REACT II」の表現言語が新たに交わり、それ以前のヴィジュアル/サウンド表現が組み合わされつつも更新されていく現在地のダムタイプの創造性や関心を感じ取ることができるはずだ。
また、2000年代後半より幾度となく高谷史郎と作品を作り続けてきた坂本龍一が、初めてダムタイプメンバーとして作品の制作に参加。坂本が本作のために新たに制作したサウンドトラックに加え、坂本の呼びかけにより世界各地でフィールドレコーディングされた音が、ダムタイプの視覚言語を通じて、その場に立って各人が耳を澄ませることの意味、機械を通じた知覚のあり方を浮かび上がらせる。
物理的距離や政治的な境界、あるいは国境を超えて万人共通のインフラとなっているインターネット空間を基調としたコミュニケーションのあり方に問いを投げかけるダムタイプの個展「ダムタイプ|2022: remap」を、お見逃しなく。
会期:2月25日(土)~5月14日(日)
会場:アーティゾン美術館 6階展示室
東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00~18:00(5月5日を除く金曜日は20:00まで)
*入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日
入館料(税込):ウェブ予約チケット ¥1,200、当日チケット(窓口販売) ¥1,500、学生無料(要ウェブ予約)
*日時指定予約制
*当日チケット(窓口販売)はウェブ予約枠に空きがある場合に販売します。
*中学生以下の方はウェブ予約不要です。
*この料金で同時開催の展覧会をすべてご覧頂けます。
同時開催:
アートを楽しむー見る、感じる、学ぶ(5階展示室)
石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 画家の手紙(4階展示室)
www.artizon.museum/exhibition_sp/dumbtype/