NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT MAR, 2025
伝説の写真家,深瀬昌久と最愛の妻であり最強の
被写体,洋子のダークで不思議なラブストーリー。
ENTERTAINMENT Mar 1, 2025
1970年代に一躍脚光を浴び、2012年に逝去した後も世界的な評価が高まり続ける伝説的写真家、深瀬昌久の波乱万丈の人生を描いた映画「レイブンズ」が、3月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開される。
深瀬昌久は、森山大道らと共にニューヨークのMoMAで開催された日本写真の展覧会「New Japanese Photography」(1974年)で作品を発表すると、世界中から称賛を浴びた伝説の写真家。一躍時代の寵児となった深瀬は、その後、世界各国の展覧会に多数出展。しかし、1992年に転落事故で脳障害を負うと、20年にも及ぶ闘病の末、2012年に享年78で逝去。カラスを執拗に取り続けた代表作「鴉」は、日本写真の金字塔として国際的な評価を獲得している。その後、2014年に創設された深瀬昌久アーカイブスの働きにより、現在までに世界6都市で8度の回顧展が開催され、これまで11冊の写真集が刊行された。2018年には、オランダのFoamにて、美術館初となる回顧展「Private Scenes」を開催。その開催に合わせて、深瀬が40年間にわたって制作した作品群をまとめた作品集「Masahisa Fukas」が国内外で刊行されるなど、今なお多方面に影響を与え続けている。
本作は、78年にわたる深瀬の波瀾に満ちた人生を、実話とフィクションを織り交ぜて大胆に描いたものである。写真に憑りつかれた天才の狂気と、撮ることでしか愛し方を知らなかった純粋さを、浅野忠信が繊細かつ大胆に好演。さらに、深瀬にとって最愛の妻であり、最高の被写体であった洋子に加え、深瀬の心に暗い闇を落とす“鴉の化身”が哲学的な知性で芸術家としての道を説き、深瀬を翻弄していく様をダークかつシュールなタッチで描いた異色のラブストーリーが完成した。作中には、深瀬の35mmフィルム作品が多数登場し、鑑賞者の心を惹きつける。
物語は、深瀬が写真家として大成するはるか前、まだ10代の青年期から描かれている。北海道の高校を卒業した深瀬は、父の写真館を継ぐことを拒んで上京する。 彷徨う日々の中で彼は洋子に出会う。洋子は美しく力に満ちていた。洋子が深瀬の写真の主題となり、2人はパーソナルでありながら革新的な作品を生み出していった。家庭らしい家庭を知らずに育った深瀬は、家族愛に憧れていた。洋子の夢を支援するため懸命に働く深瀬だったが、ついに洋子の信頼を裏切り彼女の夢も打ち挫いてしまう……。
監督と脚本を手掛けたのは、イギリス・マンチェスター出身で元ミュージシャンのマーク・ギル。深瀬役には、エミー賞最多18部門受賞したハリウッド製作ドラマ「SHOGUN 将軍」への出演で、注目を集める浅野忠信を起用。深瀬の最愛の妻を、瀧内公美が圧倒的な存在感で演じ、古館寛治、池松壮亮、高岡早紀といった現在の日本映画に欠かせない実力派が脇を固めた。また、「第37回東京国際映画祭」でのアジアワールドプレミアでは、劇中を流れる往年のシティポップ、GS、昭和歌謡など、マーク・ギル監督自ら選曲したサウンドトラックも話題を呼んだという。
伝説の写真家、深瀬昌久と最愛の妻、洋子、そして、哲学的な鴉の化身が複雑に織り成す異形のラブストーリーをぜひ、お見逃しなく。
3月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペース他、全国ロードショー
監督、脚本:マーク・ギル
製作:VESTAPOL/ARKENTERTAINMENT/MINDEDFACTORY/KATSIZEFILMS/THEYHOUSEFILMS
製作協力:TOWNHOUSEMEDIA FILMWORKS/TEAMO PRODUCTIONS HQ
撮影:フェルナンド・ルイス 音楽:テオフィル・ムッソーニ ポール・レイ
出演:浅野忠信、瀧内公美、古館寛治、池松壮亮、高岡早紀
2024年|フランス、日本、ベルギー、スペイン|日本語、英語|116 分|カラー|2.35:1|5.1ch
配給:アークエンタテインメント
© Vestapol, Ark Entertainment, Minded Factory, Katsize Films, The Y House Films
www.ravens-movie.com