NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT DEC, 2024
公開から35年。珠玉の名作がデジタルで蘇る,
「バクダッド・カフェ 4Kレストア」版が公開。
ENTERTAINMENT Nov 11, 2024
1980年代後半、ミニシアターブームの火付け役となった珠玉の名作「バクダッド・カフェ」が、12月13日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA他にて全国公開される。
東西統一前の1987年に西ドイツで制作された本作は、日本では1989年にシネマライズで初公開され、以降数ヶ月にわたってロングラン上映されるなど、大ヒットを記録。その後、2000年代にかけて世界中の個性的な作品が数多く上映されたミニシアターブームを牽引する作品となった。1994年にオリジナル版に未公開カットを追加した完全版が上映されて以降、リバイバル上映の度に熱心なファンを獲得してきたが、今回、2024年3月に逝去したパーシー・アドロン監督監修のもと4K修復が施され、日本のスクリーンに蘇る。
物語の舞台は、アメリカ西部の小さな街。モハヴェ砂漠の幹線道路沿いに佇むモーテル兼カフェ“バクダッド・カフェ”に現れたのは、場違いな風貌のドイツ人旅行者、ジャスミンだった。オーナーのブレンダは、家庭も仕事もうまくいかずいつも不機嫌。トランクに詰め込んだ持ち物はすべて男物、勝手に掃除を始め店を手伝おうとする得体の知れぬ訪問者ジャスミンに対して当初は怪訝な態度をみせるが、朗らかなジャスミンは周囲の人々を巻き込み、店は活気付いていく。次第にブレンダとジャスミンの心は近づいていき、かけがえのない友情で結ばれていく……カフェに集うのは、近くのトレーラーハウスに住む老画家、ルディ、アンニュイなタトゥーイストのデビー、モーテルの隣にテントを張って住み着いているエリックなど個性的な面々ばかり。訪れるのも立ち去るのも自由、誰をも受け入れる場所、それが“バクダッド・カフェ”なのだ。
「あらゆる肌の色、バックグラウンド、信条の違いを理解し受け入れる温かさを描いたこの物語は、現代における癒しの源になるのだと感じたんだ」(パーシー・アドロン)。生前、パーシー・アドロン監督が本作に寄せたメッセージは、排他主義が根強く蔓延り、さらに分断が進む現代において胸に迫るものがある。
ジェヴェッタ・スティールが歌うテーマ曲「コーリング・ユー」の心に染み入るようなメロディが誘う本作の世界を、ぜひこの機会に堪能してみてはいかがだろう。
12月13日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA他にて全国順次公開
監督:パーシー・アドロン
脚本:パーシー&エレオノーレ・アドロン
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャック・パランス、CCH・パウンダー他
1987年|西ドイツ|108分|英語、ドイツ語|カラー|1.66:1
提供:是空/TCエンタテインメント
配給:アルファズベット
© 1987 / Pelemele Film GmbH – Pro-ject Filmproduktion im Filmverlag der Autoren GmbH & Co. Produktions-Kommanditgesellschaft München – Bayrischer Rundfunk/BR – hr Hessischer Rundfunk
alfazbetmovie.com/bagdadcafe4k