NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT OCT, 2024
梅雨の時期だけでなく3シーズン対応できる,
デザイン性と機能性を備えたレインジャケット。
FASHION Jun 23, 2021
今シーズンの新作の中から、SWAG H.が独自の視点で選び抜いたプロダクトを紹介する“THE SELECTION ”。今回は、登山にも使える本格的な3レイヤーのものからデザイン性に優れたものまで、最新のレインジャケットをピックアップ。
PATAGONIA
すっきりとしたシルエットが特徴の「City Strom Rain Parka」は、防水透湿性に優れた3層構造のゴアテックスファブリクスを採用。同素材には、ポストインダストリアルの廃棄繊維と紡績工場の廃棄物から作られたリサイクルナイロンが用いられている。パタゴニアのこうした環境に配慮したものづくりは、今に知られたことではないが、2020年春夏シーズン以降、同ブランドのギアに使われたナイロンの内81%がリサイクル由来というから、その継続的な努力には目を見張るものがある。これによって、原材料となる原油への依存を軽減するだけでなく、廃棄物の減少に伴う埋立地の延命や、焼却炉から出る温室効果ガスの放出軽減を手助けすることになる。また、素材だけではなく「フェアトレード サーティファイド」と呼ばれる、本製品を製造する工場の従業員を支援するシステムを取り入れるなど、社会を変えようとする真摯な姿勢は全方位に見て取れる。素材や生産背景ばかりに目を奪われがちだが、取り外し可能なフードや小さく折り畳んで収納できる仕様など、使う人のことを考えたユーザビリティも抜群。何より、この絶妙な色出しに象徴される優れたファッション性も含めてプロダクトとしての完成度は特筆すべきものがある。
THE NORTH FACE PURPLE LABEL
ブランドの定番ファブリックである、65/35ベイヘッドクロスを採用したマウンテンパーカ。1976年にリリースされたモデルをベースに制作されたとあって、どこか懐かしさを覚えるクラシックな佇まいが新鮮に映る。腰にあしらったスピンドルやコードストッパーも現行品より一回り大きいサイズを使うなど、そのこだわりは細部にまで及ぶ。表生地には撥水加工を施して雨を防ぐだけでなく、シルエットはモダンにアップデートするなど現代のライフスタイルに即したマイナーチェンジを敢行。都市生活においては時にオーバースペックになりかねない最新のテックウェアより、これくらい肩肘の張らないジャケットが今の気分には何だかしっくりとくる。
ARC’TERYX
アークテリクスの本拠地でもあるカナダ、バンクーバーの気候からインスパイアされた1枚。防風や防水透湿性に優れたゴアテックス素材と、ゴア C-ニットバッカーテクノロジーを併用することで、ダウンユースとして使える着心地の良さを両立。生地自体のボリュームを抑えているので、軽やかかつ身体に馴染んですっきりと装える。梅雨の季節だけでなく、インナーにニットやスウェットを着込めば真冬でも十分過ごせるので、夏を除く3シーズン着られるのもポイント。装飾を排したソリッドなデザインだが、腕にあしらったアイコニックな始祖鳥のロゴマークが穏やかなアクセントを添えている。
SNOW PEAK
スノーピークの定番レインウェア「2.5L」をアップデートした新作モデル。生地には、防水性と耐久性に優れた東レ社の機能素材「TORAIN」を採用。生地を覆う防水膜と縫い目に施した新たなシームテープ技術を導入することで、耐久性が格段に向上した。また、キャンプやアウトドアアクティビティにおける活動時はもちろん、天候の変化や運動状況に応じて、衣服内を常に快適な状態にキープする機能も。オーバージャケットとしてインナーに着ているアイテムにアクセスしやすいような設計やポケットの配置もポイント。脇のベンチレーションは、通気性を高めるだけでなく、ミドラーポケットに直接アクセスできるなど、理に適った機能的なつくりはスノーピークならでは。
ACNE STUDIOS
3レイヤーのナイロンファブリックを使ったアクネ ストゥディオズのフード付きジャケット。素材が有する撥水性に加え、耐水性を施したシームが雨や水の侵入をシャットアウト。腰元に施したドローコードでニュアンスを付けられる上、やや短めの丈感がモダニティを添えている。コニャックブラウンとサフランオレンジをブロック毎に組み合わせたカラーパレットからは、北欧ブランドらしい洗練された感性が伺える。胸元にコントラストカラーであしらった“ Acne Studios”ロゴもポイントに。
NANAMICA
ナナミカの「Cruiser Jacket 」は、ミリタリーパーカーをベースにしたアノラックタイプ。素材には、撥水性のあるポリエステルタフタを採用し、ヘリテージデザインを際立たせるマットな表情と機能性を両立させた。オリジナルよりも着丈をやや短く設定し、スナップボタンや袖口のアジャスト機能を加えるなど現代的にモディファイしている。裏地のない1枚仕立てだが、ゆったりとした身幅はインナー次第で寒い時期にも着用可能。左袖口にあしらったシリコンワッペンが、ミリタリーライクな佇まいにアクセントを添えている。
F/CE.
生地の表面にハスの葉のような細かい凹凸を付けた「マイクロフト」素材が、優れた撥水性を実現。また、経糸には「ソロテックス」を使い、高いストレッチ性を備えたコンフォートな着心地を両立させた。プルオーバータイプのミニマルなデザインだが、袖口や腰元などに施したシームテープがアクセントを加味。ベンチレーション機能を備えた胸ポケットも、どことなくフューチャリスティックなムードを後押しする。裾のドローコードや長めに設定したフード紐など、繊細なディテールワークも見逃せない。
今回、紹介した最新のレインジャケットは、各ブランドの取扱店及びオンラインストアなどで順次販売予定。
PATAGONIA CUSTOMER SERVICE
TEL 0800-8887-447
www.patagonia.jp
NANAMICA DAIKANYAMA
TEL 03-5728-3266
www.nanamica.com
ARC’TERYX CALL CENTER
TEL 03-6631-0833
arcteryx.jp
SNOW PEAK
TEL 0120-010-660
www.snowpeak.co.jp
ACNE STUDIOS AOYAMA
TEL 03-6418-9923
www.acnestudios.com
NANAMICA TOKYO
TEL 03-5728-3266
www.nanamica.com
ROOT
TEL 03-6452-5867
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