パリを拠点に活動するクリストフ・ブルンケルは、フランス発のファッション/カルチャー誌｢Purple｣のアートディレクターと、フランスで最も歴史のある名門誌｢Le Figaro｣のクリエイティブディレクターを各15年間務め、ファッションから現代アーティストの芸術作品に至るまで、様々なディレクションやコラボレーションを実現してきた。近年では、SWAG HOMMESの最新号をはじめ、これまでにも幾度か本誌カバーストーリーのアートディレクションを手掛けている。また、自身のアート作品は、ドローイング、写真、彫刻、インタリア家具など、その手法は多岐にわたる。

今回タッグを組んだジェン・カンは、ロサンゼルスを拠点に、アートとファッションの分野で活動する写真家。彼女の芸術的実践は、集合意識とのつながりの中での自己の探究に根ざし、本質的に自分の作品すべてを自画像とみなし、画像から自分の肉体を排除することで、見る人がつながることができる最も基本的な側面を強調しているという。

新刊アートブック｢LIVE IN TOKYO｣は、数年間にわたりクリストフの中でコンセプトとして構想されていたモノクロのアート作品集。昨年夏に東京で個展を終えた彼は、同時期に東京に滞在していた写真家で友人のジェンを迎え、東京での撮り下ろしを実行した。本作には、クリストフ自身の仮面に扮した街角の日本人女性たちが東京の街並みを背景にポーズをとるという、作者の移住願望を体現した作品が収められている。