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家具デザイナー, ポール・ケアホルムの日本初の
本格的な展覧会が開催。代表作品約50点を紹介!
LIFE STYLE May 27, 2024
20世紀デンマークを代表する家具デザイナー、ポール・ケアホルムの展覧会「ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム」が、6月29日(土)からパナソニック汐留美術館で開催される。
本展は、長年にわたり椅子研究と収集を続けてきた織田憲嗣(東海大学名誉教授)のコレクションを中心に、ケアホルムの主要作品を網羅したもので、日本の美術館では初めての本格的な展覧会となる。ポール・ケアホルムは、1950年代から70年代にかけて活動した家具デザイナーであり、約30年間のキャリアで生み出した家具デザインは、当時では珍しく、石や金属などの硬質なマテリアルの特性を生かしたミニマリズムが特徴で、その作品群は不朽の名作としてとりわけ建築やデザインの領域において高く評価されてきた。
今回の展示では、北海道東川町が保有する「織田コレクション」を中心に、家具約50点と関連資料を紹介。ケアホルムがデザインした家具の中で、今日に至るまで最も普及したラウンジチェア「PK 22」をはじめ、建築の構成要素として家具を捉えるという作家の基本理念が顕著に現れたサスペンドチェア「PK 26」、さらにル・コルビュジェやシャルロット・ペリアンが考案した、座面と土台を分離した構造の長椅子が創作の源流となったハンモックチェア「PK 24」などの代表作品が一堂に会する。また、それらの作品を通して、収集と研究を行いながら、日常生活で実際に名作家具を使用する椅子研究家、織田憲嗣による使い手ならではの視点で抽出されたケアホルムの魅力を存分に味わうことができるのも見所だ。
展覧会場の構成は、エストニア国立博物館や弘前れんが倉庫美術館などを手掛けた、パリを拠点に世界的に活躍する建築家、田根剛(ATTA)が協働で担当。作品ひとつひとつの構造やディテールに焦点を当てると共に、収集家である織田の視線を通して浮かび上がるケアホルムデザインの造形美やデザイン哲学に迫る空間に仕上げた。また、会場内には実際にケアホルムデザインの椅子に座って体感できるコーナーなどもあり、随所に趣向を凝らした展示内容となっている。
なお、会期中には織田憲嗣と田根剛の対談イベント(定員150名)や、織田憲嗣による記念講演会(定員150名)、パナソニック汐留美術館の学芸員によるスライドトーク(先着50名)なども予定されているので、本展と併せてぜひ参加してみてはいかがだろう。
会期:6月29日(土)~9月16日(月、祝)
会場:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1丁目5-1パナソニック東京汐留ビル4階
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
*7月5日(金)、8月2日(金)、9月6日(金)、13日(金)、14日(土)は夜間開館を実施。(20:00まで開館/入館は19:30まで)
休館日:水曜日(ただし9月11日〈水〉は閉館)、8月13日(火)~16日(金)
入館料:一般 ¥1,200/65歳以上 ¥1,100/大学生・高校生 ¥700/中学生以下 無料
*障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/24/240629/