NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT MAR, 2025
日本の建築文化をアメリカに伝えた建築家,
吉村順三の足跡を辿る展覧会が開催中。
ART Feb 7, 2024
戦後日本を代表する建築家のひとりであり、日本とアメリカを股にかけて活躍した吉村順三の功績に迫る展覧会「建築家・吉村順三の眼(まなざし) —アメリカと日本—」が、3月28日(木)までGALLERY A⁴で開催中。
1908年、東京都出身の吉村順三は、東京美術学校(現・東京藝術大学)で建築を学び、卒業後は日本の近代建築の発展に大きく寄与したチェコ出身の建築家、アントニン・レーモンドに師事。1940年にペンシルベニア州ニューホープに帰国していたレーモンドに招かれ、開戦の直前までアントニン&ノエミ・レーモンド夫妻と共に暮らし、コロニアル建築の素朴な空間やニューヨークの摩天楼に至るまでを間近に経験する。
戦後、アメリカで経験したモダンライフを日本の建築に取り込むと同時に、日本独自の感性や思想を、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の中庭に建設した松風荘をはじめ、ニューヨーク郊外の岩山に建てられた宿泊施設、モテル・オン・ザ・マウンテンなどの作品を通じてアメリカに紹介し大きな話題を呼んだ。また、日本国内においても六本木にある国際文化会館や青山タワービル/タワーホール、八ヶ岳高原音楽堂など数々の名建築を手掛けている。
本展は、吉村がアメリカで担当した作品から、国際的に活躍する芸術家との交流から生まれた日本の作品までを、スケッチや写真、映像等の貴重な資料を交えて紹介し、その功績を明らかにするものである。また、建築家としてのキャリアのみならず、幼少期に描いた絵画やスケッチブックなどの実物を展示する他、現在、吉村の建築を“住まい手”として継承する人々のインタビュー映像を紹介するなど、多角的なアプローチで偉大なる建築家の足跡と後世への影響に迫る。
吉村順三の建築家としての眼差しに触れられる本展をぜひお見逃しなく。
会期:開催中(3月28日まで)
会場:GALLERY A4
(ギャラリー エー クワッド)
住所:東京都江東区新砂1-1-1
開館時間:10:00~18:00(土曜、最終日は17:00まで)
*2月13日(火)、3月6日(水) 10:00~20:30まで開館
休館日:日曜、祝日
入場料:無料
www.a-quad.jp