NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT OCT, 2025
ミシュランの星付き店「FARO」で堪能する,
日伊のエレメントを融合したヴィーガンコース。
LIFE STYLE Jun 7, 2021
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.ではこのメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第6回は、昨年末刊行された「ミシュランガイド東京 2021」で、一つ星を獲得したイノベーティブイタリアンレストラン「FARO(ファロ)」をピックアップ。
「FARO」は、“銀座モダン”とも称される東京発のクラシックな西洋料理を、90余年にわたり受け継いできた資生堂パーラーが運営するイタリアレストラン。現代イタリア料理が備える伝統と先進性に、日本の豊かな素材や文化を重ね合わせた従来の枠にとらわれないモダンイタリアンは、世界中の美食が集まる銀座の地においても高い人気を博している。
エグゼグティブシェフを務めるのは、20年以上イタリア料理の最前線をリードする能田耕太郎。自身が共同運営するローマの「bistrot64」では、2度にわたりミシュラン一つ星を獲得するなど、イタリア料理のシェフとして複数の評価を得た初の日本人でもある。そんなイタリア料理の可能性を追求し、ガストロノミーの世界を拡張し続ける能田が、近年特に力を入れているのが今回紹介するヴィーガンコースだ。ヴィーガン料理を“制限ではなく、新しい表現”と語る能田は、日本の精進料理にも通づる新たな食のスタイルにサステナビリティと平和の可能性を感じ取り、“美味しく食べて、身体の中から美しくなれる”メニューの開発に日々取り組んでいる。今年、1月に期間限定で提供されたオリエンタルヴィーガンコースもそんな能田の飽くなき探究心が結実したもの。世界遺産、高野山で千年の時を経て脈々と営まれている“生身供(しょうじんく)”の御膳で供される食材や、高野山麓の野菜を取り入れたコースは、その革新性からヴィーガンの人のみならずうるさ型のフーディたちを大いに唸らせた。残念ながらこちらのコースは既に終了しているが、現在FAROでは前菜やメイン、デザートなど6品からなるランチのヴィーガンコース(¥8,000)や、ディナーコースとして同店のシグネチャーでもあるジャガイモのスパゲティをはじめとする8品のガストロノミーヴィーガン(¥12,000)を用意。ディナーに関しては、食事に合わせたアルコールもしくはノンアルコールのペアリングコースも展開している。
また料理の素材だけではなく、新潟の組子、多治見や有田の器、今治の織物、江戸切子のグラスなど、食器やカトラー、テーブルアクセサリーに至るまで日本の伝統文化や匠の技へのこだわりは、微に入り細に入り息衝いている。
日本語で“灯台”という意味を持つ店名が物語るように、日本とイタリアの多彩なエレメントを巧みに取り入れながら、新たな食文化を照らし出すFAROの世界をぜひ体感してみてはいかがだろうか。
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル10階
営業時間:ランチ 12:00~13:30(ラストオーダー)
ディナー 18:00~20:30(ラストオーダー)
定休日:日曜、月曜、祝日、祝日・夏季(8月中旬)、年末年始
*新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、営業時間を随時変更しております。詳しくは、公式サイトよりご確認ください。
*緊急事態宣言発令中は、終日酒類の提供を停止しております。
TEL 0120-862-150/03-3572-3911
faro.shiseido.co.jp