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工芸の芸術的価値や創造性を称える,
ロエベ ファンデーション クラフトプライズ。
ART May 20, 2021
ロエベ ファンデーション主催のクラフトアワード「ロエベ ファンデーション クラフトプライズ 2021」が、デジタル形式で5月25日より開催される。
「ロエベ ファンデーション クラフトプライズ」は、近代クラフツマンシップにおける卓越性や芸術的価値、先進性を称えることを目的に2016年からスタートしたもので、今年は世界18カ国から、2,920作品近くにものぼる応募作品が寄せられた。現在、専門委員会による30名のファイナリストが選出されており、パリ装飾芸術美術館ディレクターのオリヴィエ・ガベットや2019年の大賞、石塚源太、デザイナーの深澤直人といった審査員によって決定した大賞及び特別賞受賞者は、5月25日にロエベのウェブサイト及びソーシャルメディアで発表される。
また、新型コロナウイルスの影響によるフランスでの各種規制を考慮して、エキシビジョンもオンラインでの開催となる。最新のAR技術を採用したデジタルエキシビジョンでは、スマートフォンを使い、3Dで映し出される会場を歩き回りながら、気になる作品をあらゆる角度から細部まで近づいて高解像度映像で鑑賞することができる。
なお、今大会のファイナリストは6大陸すべてから選出されており、設立以来最もグローバルなものとなっている。作品の傾向として、選出されたアーティストの多くがファウンドマテリアルやアップサイクル素材を採用しており、オーガニックなフォルムを通じ、自然界に対する関心を偏在的なテーマとして取り入れるなど、より時代性を意識したものとなっている。また、テキスタイル、陶器、磁器、木材、銅、樹脂 金属、紙、ガラスなど、各作品に取り入れられているマテリアルの多様性からは、素材を扱う卓越性の証明や、伝統技法の再考、新たな技巧や試みを恐れない大胆なスピリットが見てとれる。
ロエベのクリエイティブディレクターであり、クラフトプライズの審査員を務めるジョナサン・アンダーソンは「クラトはロエベの神髄です。“クラフト”という言葉が持つ最も純粋な意味でのクラフトこそがロエベの命です。そこにロエベの現代性が加わり、それは今後も常に重要であり続けるでしょう」と語っており、その奔放なクリエイションや創造の源泉にクラフトの存在が息づいていることがよく分かる。
豊かな発想やアイデアとそれを具現化する優れた技巧。更新を繰り返し現代に続くクラフトの最前線とその深淵なる世界を「ロエベ ファンデーション クラフトプライズ」でぜひ体感してみてほしい。
デジタル エキシビジョン
会期:5月25日(水)~
www.loewecraftprize.com
TEL 03-6215-6116
www.loewe.com