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世界最古の医学, アーユルヴェーダのメソッドを,
日本人好みの日常食に応用したヴィーガン料理。
LIFE STYLE Feb 14, 2022
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第37回は、インドの伝統医学、アーユルヴェーダの知恵を取り入れた新たなヴィーガン料理を提供する「PEACE TABLE(ピーステーブル)」をピックアップ。
渋谷区道玄坂に店舗を構えるヴィーガンレストラン「ピーステーブル」は、オープン1周年を迎えた2021年にリニューアルを敢行。新たなコンセプトに“アーユルヴェーダと日常食”、“食のパーソナライズ”の2つを掲げ、医食同源を強く打ち出したヴィーガン料理という、新境地を開拓している。アーユルヴェーダとは、サンスクリット語の“アーユス(生命、寿命)と“ヴェーダ(科学、知識)”を語源に持つインドをルーツとする伝統医学であり、5000年以上の歴史を持つ世界最古の医学。本場のインドやスリランカでは、実践的な家庭医療として取り入れられており、キッチンに常備されたスパイスハーブを食事に取り入れることで心身の調子を整えるなど、人々の生活に深く根差している。「ピーステーブル」では、アーユルヴェーダをスパイスに馴染みの薄い日本人が好む日常食へとアレンジすることで、誰もが無理なく、美味しく、手軽に取り入れてもらうことを目指す。
また、「ピーステーブル」を語る上で欠かせないのがドーシャチェックだ。アーユルヴェーダでは、自然のエネルギーによって人間の身体が構成されていると考えられており、そのエネルギーをドーシャと呼ぶ。ドーシャは、個々の体質や性格、思考などからヴァータ(風 空)、ピッタ(火 水)、カパ(地 水)の3種類に分類される。ドーシャの乱れが身体の不調に繋がることから、病気を未然に防ぐ予防医学的な見地に基づいた診断テストがドーシャチェックである。「ピーステーブル」のドーシャチェックは、日本アーユルヴェーダ協会理事長を務める上馬塲和夫氏が監修したもので、あえて少し砕けた言葉を使った設問を用意することで、親しみやすさを演出し、アーユルヴェーダを正しく理解してもらうための工夫が凝らされている。そして、グランドメニューのない「ピーステーブル」では、ドーシャチェックの結果をもとに顧客のタイプに応じた3種類のコースメニューを用意する。6つのサラ(味)といわれる、甘味、酸味、塩味、苦味、辛味、渋味のバランスを徹底的に計算して作られる料理は、まさに“食のパーソナライズ”というコンセプトを具現化したものであり、隅々にまでアーユルヴェーダの知恵が注がれている。
コース以外にも、彩り豊かなブッダボウルとカレーのプレートや、中東発祥ののひよこ豆を使ったペースト、フムスと自家製パンや野菜を盛り合わせたプレートなど、アラカルトメニューを用意。こちらもドーシャチェックの結果に応じたメニュー構成となっているので、手軽にアーユルヴェーダの世界を体感してみたい人にはおすすめだ。
フードメニュー以外にも、日替わりで内容が変わる「本日のデザート」も人気。季節のフルーツや旬の野菜、多様なスパイスを組み合わせたオリジナルスイーツは、3種のコース料理にも組み込まれている。
そもそも「ピーステーブル」という店名は、国籍や宗教、人種などにとらわれず美味しいものを食べることでひと時でも平和になってほしいとの願いを込めて付けられたという。繊細な美味しさや、何気ない幸せをヴィヴィッドに感じとる感受性を養うには、まず自身の健康が保たれていないと始まらない。アーユルヴェーダを取り入れたヴィーガン料理で、まずは心と身体のチューニングを整えてみてはいかがだろう。
東京都渋谷区道玄坂1丁目14−9 ソシアル道玄坂 1F
営業時間:11:30~21:00(最終入店19:30)
*15:00以降ご予約が無い場合一旦クローズ、17:30〜ディナースタート
定休日:第2、第4土曜日/日曜日
TEL 03-6455-0861
peacetable-vegan.com