NEW GENERATION, NEW WAVE
ABOUT OCT, 2024
大正13年創業の老舗フルーツ専門店が手掛ける,
ヴィーガン仕様の新感覚ジュースバー&デリ。
LIFE STYLE May 30, 2022
“ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)”とは、ポール・マッカートニーとステラ・マッカートニーが提唱する地球環境保護を目的としたキャンペーン。週に1度、月曜日だけでも肉を食べない生活を皆が意識することで、畜産飼育における穀物需要の増加とそれに伴う森林破壊や砂漠化、さらには温暖化の要因でもあるメタンガスの発生を少しでも防ごうという啓蒙活動でもある。SWAG H.では、このメッセージに共鳴し、毎週月曜日にベジタリアニズムやヴィーガニズムをはじめとする関連ニュースをお届けする。第50回は、100年近い歴史を持つ老舗のフルーツショップが手掛けるジュースバー&デリ「FRUITS IN LIFE(フルーツ イン ライフ)」をピックアップ。
東京ミッドタウンに店舗を構える「フルーツ イン ライフ」は、1924年創業のフルーツ専門店「フルーツショップ青木」がその母体。たまに食べるデザートとしてではなく、1回の食事としてフルーツを楽しむ“フルーツ食”をコンセプトに、果物が持つ力で誰もがより美しく、健康的になって欲しいという想いを込めて生まれたお店である。ちなみに、厚生労働省と農林水産省による「食事バランスガイド」によると、果物の1日の摂取目標200gに対して、日本人の平均摂取量は先進国の中でも最低水準の96.7gで、目標の半分にも満たないのが現状だ(出典:厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査」より)。その栄養価の高さから、医者いらずとも称されるフルーツ。目安となる1日200g摂取を日本人の食生活に定着させたいというのが、「フルーツ イン ライフ」の目指すところでもある。
そのため、オープンから1年を迎えた今月、“FRUITS DETOX(フルーツ デトックス)”をテーマに、リニューアルを敢行。フルーツが有する老廃物の排出を促すデトックス効果に着目し、新たなメニューとなる「フルーツグリーンボウル」の開発に取り組んだ。そもそもフルーツには、ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルなどの微量栄養素や食物繊維など、人間に必要な9大栄養素がすべて含まれている。中でも豊富なカリウムや食物繊維は、体内に残った余計な塩分や水分を排泄し、エネルギー補給の役目を果たしてくれる。また、整腸、解毒、抗酸化作用を持ち、人間の免疫力をアップさせて、三大成人病の予防にも効果を発揮するのだ。その優れた栄養素を、適切かつ効果的に摂取するために「フルーツ イン ライフ」が選んだのが、動物性食品を一切使わないプラントベースである。スムージーやスロージュース(コールドプレスジュース)はもちろん、サラダやフォカッチャなどのフードメニューもすべてヴィーガン仕様で、素材本来の味を楽しむことができる。その裏では、フルーツマイスターと呼ばれる専門スタッフが市場や生産農家に直接足を運び、しっかりと素材を吟味。厳選された果物や野菜は、鮮度や熟度を徹底的に管理して1番美味しい時に提供するなど、フルーツ専門店として長年の経験と叡智が培ったこだわりは細部にまでおよぶ。
フードメニューでは、全粒粉を使ったオリジナルフォカッチャも人気。具材はもちろん、香ばしく焼き上げたトーストもヴィーガン対応で、たっぷりと挟んだアボカドがコクを増幅し、食べ応えも抜群。また、リニューアルに合わせて新登場したフルーツグリーンボウルは、お店の新たなシグネチャーメニュー。フルーツ専門店ならではのこだわりを詰め込んだ一皿で、果物の美味しさと栄養素を思う存分堪能できる。
まだまだ知られていないフルーツの潜在的なパワーを伝える「フルーツ イン ライフ」だが、旬を意識し、鮮度や熟度を見極めて食材を上手く使い切ったり、スムージーに関してはオーダーを受けてから作り始める“バイ・オーダーシステム”を採用するなど、フードロスの観点からみても実に理に適っている。また、プラスチックではなく、できるだけ紙の容器を取り入れるなど、環境への配慮も怠らない。時流に呼応した今日的な店作りは、誰もが彼らが目指している慣れ親しんだフルーツの魅力を再発見してもらう上で、大きな一助になるはずだ。日本人の食生活にフルーツが定着するという目標が叶う日もそう遠くはないだろう
東京都港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン プラザB1
TEL 03-6447-1190
fruitsinlife.com