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FROM THE EDITOR 004 “THE MAGAZINE IS DEAD.”

『SWAG HOMMES』編集長が綴る
プリントメディアのあるべき“姿”。

 

あらゆるメディアは存在価値を失い、日に日に消滅していく。TV、電話、ラジオ、CD、DVD、新聞、書籍、辞書、地図、雑誌……………。

 

当然のことである。それらすべての情報の記録、伝達、保管など、たった一つの手のひらサイズの装置で事が足りてしまう時代なのだから。

 

往年の習慣や愛着によって、旧世代が手放すことの出来ないメディア はもう少しだけ生存出来るかもしれないが、それも時間の問題であろう。

 

例えば、電車の中で新聞を広げているシーン、喫茶店やカフェで雑誌をめくってるシーンもあまり見かけなくなった。部屋に TV や PC がないことなんて、新世代にとってはごく普通のことである。

 

時代の変化と共に、メディアも世代交代を迫られているということ、そして、それがごく自然なことであるということを、メディア側の作り手の方が受け止めなければならない。

 

ましてや今の時代、どうもがいても、どうあがいても作り手側の事情や都合なんて通用しない。政治と権力による大量生産、大量消費、大量破棄の経済社会は、すでに限界を迎えているはずだ。

それはプリントメディアにも言えることである。

 

プリントメディアの情報のほとんどは、スマートフォンがあれば必要ないであろう。むしろ機能性としては、スマートフォンの方が有能である。そんな状況であるのにもかかわらず、わざわざ紙に印刷してはそれを束ね、出荷、配送、陳列というプロセスを踏んでまで生産するという行為は、すでに時代遅れでもあるはずだ。

 

しかし、たったひとつだけ、プリントメディアならではの役割がある。

 

それは作品、つまりは “かたち” として、時代と共に作り手の世界観やメッセージを後世に伝えていくことだ。

 

だが、明暗を分けるのは、作品であるかないかということにかかっているであろう。

 

だからこそ、作り手側には、効率化の真逆を貫き通し、これでもかというほどの熟考を重ねた本来あるべき“姿”  の誌面作りが求められる。

 

そこにはすさまじいエネルギーとマインド、そして愛と情熱がなくてはならないが、それらがヴァイブレーションとなり、読み手にインスピレーションを与えることが出来るはずだ。

 

そして、それらの情報はデジタルというフィルターを通すよりも、感覚的には、なぜだかアナログの方が脳や身体に染み込んでくる。

レコード、カセットテープ、フィルム写真にしても同様だ。

 

旧世代にとってはノスタルジーなアナログメディアを、今、リアルタイムで知らないミレニアル世代が蘇らせ、存在意義を残してくれたように、プリントメディアにも明るい未来があると信じ続けたい。

 

 

Text_Kentaro Okuzawa[SWAG HOMMES]

 

 

 

[Profile]
KENTARO OKUZAWA[SWAG HOMMES / EDITOR IN CHIEF / PUBLISHER / FOUNDER]

SWAG HOMMES 編集長/発行人/ファウンダー。20代前半より数々のストリートカルチャー/ファッション誌、デジタルマガジンの創刊に関わり、数誌の編集長、クリエイティブディレクターなどを経て、2015年に『SWAG HOMMES』を創刊。インディペンデントなワークスタイルを貫きながらも、国内外のファッションブランド、アーティスト等のプロデュース、コンサルタント、クリエイティブディレクション業務を務め、その活動の場は多岐に渡る。